皮膚ってプラスチック並みに強いバリア!
2017/02/26
わたしたち人間は、70%が水分だっていうけど、どうしてかしら?それは生命が海から誕生したことと関係があるのかもしれないわね。海から生まれたといっても、人間は陸上で生きているのだから、それなりの身体のしくみが必要よね。
身体の中に体重の70%の水分があるってことは、それが出て行かないように守らないといけないの。その役割を果たしているのが皮膚ってワケなのね!
恐ろしいことに、火傷なんかで皮膚の3分の1を失うと体液が流れ出てしまって、人間は死んでしまうんだって。バリアが壊れちゃったからなのね。
バリアっていうと、外側から守ってるイメージがあるけど、実は内側のものも守っているの。このバリア機能は、皮膚の一番表面の角質層が担っていて、厚さはわずかに1000分の1㎜。しかも死んでる細胞ということも、前回話したわね。
これは、死んだ細胞が平らになって積み重なって、その間を脂質という脂分が埋めて行くの。顕微鏡で見るとね、レンガを積んだようになってるの。レンガが死んだ細胞で、それをくっつけるコンクリートが脂質ってワケね。
この構造を発見したエラい博士も、「レンガとモルタル構造」って名前を付けたくらい、そっくりなの。丈夫なはずだわ。
この細胞と細胞をくっつけて丈夫にしてる脂質は、よく聞くセラミドからできてるのよ。他にはコレステロールと遊離脂肪酸っていう難しい名前のものが混ざったものなの。丈夫なバリアを作るには、このコンクリートの役割を果たす脂質が、規則正しく並んでないとダメなんだって。材料がバランスよく混ざってることも大切なのよ。
だから、食べ物で身体の内側から皮膚を作る材料になるものを仕入れることが、健康な皮膚を作るのには大切なのよ。アレルギーなんかで食べられないものがある場合は仕方がないけど、できるだけバランスよく食事をすることで、健康な肌とターンオーバーを整えることができるわ。
よく間違われるんだけど、コラーゲンは食べても消化分解されてアミノ酸になるから、直接皮膚の材料にはならないの。皮膚構造には、セラミドが重要だから、セラミドを多く含む食べ物を食べるといいわね。
セラミドの多い食品は、米、大豆、こんにゃく、牛乳。特にこんにゃくは多いのよ!
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