石けんは魚のエサになる？石けんでの洗濯が環境にやさしいワケ
2017/03/08
合成洗剤は環境に悪くて、石けんは環境にもお肌にもやさしい。
これ、知ってる人は多いと思うけど。
じゃあ、どうして石けんが環境にもお肌にもやさしいのか知ってる？日本の水が軟水ってことは知ってるかしら。硬度50ppmくらいの軟水で、だから日本の水は「やわらかい」とか表現するのね。ちなみに、ヨーロッパの水はほとんど硬水で、あっちのミネラルウォーターを飲んだら、喉にひっかかるような、飲みにくい感じがするのは、硬度の違いのせいなの。
さて、日本の水は軟水で、カルシウムを含んでるの。石けんの成分は、河川に流れ込むとカルシウムと結びついて、水に溶けない「カルシウム石けん」というものになるのよ。脂肪酸カルシウムともいうわね。
これは、白い粒子で、微生物など川の生き物たちのエサになるのよ、すごいでしょう？
石けんなら、川に流しても水を汚さず水生生物のエサになって分解されるということね。
だから、日本の河川や海のどこを検査しても、石けんはほんの少しも検出されないの。ちゃんと全部が環境の中で分解されている証拠よね。
一方で、合成洗剤は生物が分解してくれないのよ。実際に東京湾の海底に積もった合成洗剤の濃度は、200ppmも検出されたんですって！つまり、川に流れ込んだ合成洗剤は、分解されることなく海に流れ込んで、海底に積もってしまうってことよね。
この化学物質は、一体いつまで海の底に沈んだままになっているのかしらと思うと、恐ろしくなるわ。もしもこれが有害な物質だったら、魚たちを汚染して、それを食べるわたしたちの健康にも影響があるってことよね。
じゃあ、水道水ってどうなのかしら。石けんを水道水に溶かしたら、少し白く濁るの。これがカルシウム石けんなのね。洗濯でできる「石けんカス」って、実はこの水に溶けないカルシウム石けんなのよ。
ところで、海水は水道水より100倍も硬水で、石けんを溶かすと100％カルシウム石けんになって、泡は立たずに洗浄力もまったくなくなってしまうの。汗は海水と同じ成分だから、汚れた服は洗濯前に一回水ですすいでから洗濯すると、石けんカスが出ないってワケ。
少しでも環境に配慮した洗濯をするために、ほんの少し手間をかけると地球にもお肌にもやさしくできるんじゃないかしら。
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