卵黄と石けんと食器用洗剤
2016/11/24
合成界面活性剤はどんなもの?
本来混ざり合う事のない 水と油 を混ぜ合わせるものを「界面活性剤」といい
マヨネーズを作る時はその役割を卵黄が担っています。
もうひとつ、身近にある「界面活性剤」に 石けん があります。
ご存じのとおり、石けんは「汚れを落とす」ものです。
界面活性剤の「水と油をなじませる」力で、洗濯物の汗や脂汚れ、食器の油汚れなどを溶かし、水になじませて落としてくれます。
そして石けんは
「自然の油脂を使い、太陽エネルギーを使っても作れるものです。
つまり、人間の生活に密着したエネルギーで作ることができる、生態に組み込まれた、自然を破壊しない安全な物質といえます。」(注1)
ここまでの「界面活性剤」の話だと、生活に必要な、特に害はないもの・・・・・というイメージですよね??
ではでは
合成界面活性剤
はどうなのでしょうか?
合成界面活性剤は、卵黄や石けんと違って
多くは石油のある溜分によって合成された人工の物質(注2)
です。
石油です。卵黄や自然の油脂のように「口にいれても安全なもの」ではありません。
では、分かりやすいように、合成界面活性剤を代表して「食器用洗剤」に登場していただきましょう(°∀°)b
食器用洗剤の裏を見てみるとそのまま「界面活性剤」と書いてあります。
そして注意書きには
「荒れ症の方や長時間使用の場合、また原液をスポンジに含ませて使う時は炊事用の手袋を使う」
などと書かれています。
TVでは、ほんの1滴で食器の油がスッキリ落ちる!!!!的なCMが流れています。
それだけ、油を溶かして水になじませる効果が高いという事ですよね(^_^;)
ではでは、私たちの皮膚の細胞が何で出来ているか知っていますか?
「人間の皮膚細胞は、リン脂質という二層の脂の膜で覆われています。」(注3)
とあります。
界面活性剤の働きは、油を溶かし水となじませる・・・でしたよね?
食器用洗剤のように一滴で油をごっそり落とすような強力な合成界面活性剤が手につきまくるわけですよ( ̄_ ̄ i)
皮膚の細胞膜なんて、いとも簡単に破壊されてしまいます・・・・・
さらに怖いことに合成界面活性剤は
「水で薄めても界面活性作用を発揮しつづける」(注4)
水で洗い流しても残り、脂を溶かしつづける(-“”-;)
という事です。
「よく洗い落せば問題ない」という話ではないんですね(T▽T;)
実際、手袋なしで食器を洗って、手がパッサパサになった経験がある方は多いのではないでしょうか?
最近よく耳にする「主婦湿疹」というしつこい手の炎症の原因のひとつとされているのも
「そりゃそうだろう」ってな感じです(-“”-;)
合成界面活性剤がどんなものか、なんとなーくイメージできましたでしょうか?
※注1~注4
坂下栄著「21世紀の子どもたちと地球のためみお母さんができること」より引用
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